見た目が綺麗なヘアースタイルをカットするために必要なこと vol.1
2017/05/05
美容師の今村です。見た目が綺麗なヘアースタイル。それは、”目でそのスタイルを捉えた時に美しいと感じるか?”、”見た目にもわかる髪の綺麗さがあるか?”、この二点を備えたヘアースタイルのことを指します。今回からその”見た目が綺麗なヘアースタイル“を創るにはどのようなカットが必要なのかを、わかりやすくお話ししてゆきます。そして、その綺麗なヘアースタイルをあなたも手に入れてください。
※前回のお話し→“髪の毛を綺麗にするために、カット。”
ヘアースタイルの観点から
前回のお話でもお伝えしましたが、カットは髪の毛を切るためにするのではなく、髪の毛を綺麗にするために、とお伝えしました。
そしてその綺麗とは、
- デザイン領域
- 質感領域
の二つの領域、別々に存在します(両方に共通することもありますが)。今回からはその”見た目的観点”としてデザイン領域のお話しを具体的に展開してゆきたいと思います。
綺麗なヘアースタイルデザインとは
人がモノやヒトを「綺麗」「美しい」と感じる要因は様々であり、また個人個人によっても好みがあります。美しい顔、美しい建造物、綺麗なお花、綺麗な色、、、。
それは、ヘアースタイルにも同じことが言えます。綺麗だなと思うヘアースタイル、なりたいなと思う好みのヘアースタイル。
しかしデザインの世界には「黄金比」という考え方も存在し、それは様々なジャンルのプロダクツやアートにも落とし込まれていたりします。また逆に「アンバランス」といった不安感のあるデザインにも価値が存在していたりもします。
有名なAppleのロゴとフィボナッチ数列の黄金比(wikipediaより)
目から得る印象。ビジュアルイメージとは多種多様ではありますが、このデザイニングの工程を、あなたの素材(顔の形や、頭の骨格、毛質、毛量等)とマッチさせヘアースタイルを構築して行く時に、一番ビジュアルイメージに訴えかけるものがあります。
それがシルエットです。
シルエットデザイン
シルエットとは、輪郭、アウトライン、つまり形です。人は、まずモノをシルエットで捉え判断します。そして、ヘアースタイルもこのシルエットが重要なスタイル創りのキーワードとなります。
ヘアースタイルのシルエットとしてわかりやすく説明すると、例えばロング、ボブ、ショートなどは想像しやすいかと思いますが、見た目の輪郭が違いますよね。そして、このロングにもボブにもショートにも様々な種類があり、当然それぞれ見た目の輪郭が違います。
何を選択するかは、入念なカウンセリングによって変わってきますが、そのどれを選ぶにしても、そのシルエットデザインが綺麗でなければ、当然綺麗なヘアースタイルとは言えません。
シルエットをつくるために知るべきこと
どれだけ丁寧にカットをしても、綺麗なシルエットを創れるとは限りません。
綺麗なシルエットを創るには、素材を入念に確認し様々な情報を得て、素材を知らなければなりません。どれだけ手先が器用でも、この情報をカウンセリングで引き出し、瞬時に判断できなければ綺麗なヘアースタイルを構築することは不可能です。
その重要な情報とは、少し前述しましたが、
- 頭の骨格
- 顔の形
- 毛質(細いか、太いか)
- 毛量(少ないか、多いか)
などが一般的にあげられます。ほかにもぼくは、
- おでこの広さ
- 首の形
- 身長
- etc…(企業秘密)
なども考慮しスタイルを考案します。この情報をいかに多く掴むかが、綺麗なシルエットデザインを完成させるための秘訣になります。勿論、綺麗なシザーワーク(ハサミを扱う動作)などもタイムレスでスマートな技術展開のために重要ですが、結果を重視したカウンセリングの方がもっと重要です。
綺麗でないシルエットも存在する
しかしぼくはプロなので、どんなシルエットデザインも扱うことができますが、美容師ならば当然です。しかしながら、街を歩いていたり、電車に乗っていると、様々なシルエットの崩れたヘアースタイルに出会います。もちろんハッとするような美しいシルエットにも出会ったりします。
何故なのか?
次回はもう少し掘り下げてお伝えします!お楽しみに!!!
この記事と合わせて読みたい
-
-
流行りのヘアカラーよりも素敵なヘアカラー vol.3
同じ色でもその明るさや、濃さによって感じる雰囲気はまったく異なったものになります。ヘアカラーでは様々な色を表現することができるので、その可能性は無限大です。そしてその少しの違いがおしゃれに見えたり、かっこよく見えたり、、、。楽しい領域の知識 …
-
-
【本当に綺麗な髪づくり】髪の毛の艶について考えるvol.2
本当に綺麗な髪の毛。本当の艶。本当とは何か?そんな踏み込んだ姿勢で、すこしでもわかりやすくお伝えできれば良いなと思いながら今回も書いてゆきます。 髪の艶は女性にとってはいくつになっても永遠の憧れ。その艶を本当の意味で纏えるような手助け押した …
-
-
流行りのヘアカラーについて真面目に考える vol.1
ヘアカラーについていろいろと書きたいことがあるので、これから何回かにわけてお伝えしてゆこうと思います。最近は自宅で行えるホームカラーの種類もレベルも上がってきているらしいのですが、サロンで行うヘアカラーの魅力の可能性は無限大で、様々な価値の …
この記事を書いた人
-
南青山ヘアーサロン muguet ディレクター
今村 祥平(イマムラ ショウヘイ)
来店前後の"カウンセリング"、髪の毛や頭皮に対する"お悩み、疑問ご相談"が好評です!24時間/365日、お待ちしています!
↓下のボタンからお問い合わせできます。↓
関連記事
-
-
美容師が提案する、本当に綺麗な髪をつくるためにするべきホームケア
女性の永遠の憧れでもある、”綺麗な髪の毛”。 綺麗な髪づくりは美容室でのお手入れはもちろんですが、ご自宅でのお手入れも非常に重要です。あなたの髪の毛は、毎日あなたが触れるからです。美容師のぼくはあなたの髪の毛に1〜2 …
-
-
髪の毛を綺麗にするために、カット。
今回からカットと髪の毛の本質的な関係について、主観的にお伝えしたいと思います。 美容師の腕の見せ所といえば、やはり”カット”とイメージされる方も多いかと思いますが、ぼくもそう思います。研究の限界がないジャンルなので日 …
-
-
流行りのヘアカラーよりも素敵なヘアカラー vol.2
ヘアカラーの希望色。馴染む色。馴染まない色。様々な選択肢はありますが、色の選び方に少しの知識とテクニックを用いるだけで、そのどんな色も素敵に輝きだします。 さて、それでは今回は実際に一人一人に合った色相を、色相環から選んでみましょう。 話は …
-
-
【素髪を綺麗に】ヘアビューザーの実際の効果
ここ最近で、一般の方にもだいぶ浸透してきた感があるヘアビューザー。発売当初から、美容業界でも多くの注目を集め、現在ではメインのドライヤーとしての地位も確立されつつあると感じます。 実際にぼくもサロンワークでは、特定の場合を除い …
-
-
見た目が綺麗なヘアースタイルをカットするために必要なこと vol.2
美容師の今村です。ヘアースタイルとデザインとは切っても切れない関係が存在します。デザインとはただのカタチではなく「何かの意図」が込められたカタチです。ヘアースタイルには「綺麗」という意図を込めたデザインが絶対的に求められていると意識しながら …